虫よけネットも太陽熱消毒もしたのになぜか甚大なアオムシ被害に遭いました。
家庭菜園初心者が陥った「アオムシ対策の落とし穴」と失敗から学んだ防御方法をご紹介します。
なぜアオムシに食われた?
秋冬野菜を育てるにあたり、今年は万全の対策をしたと自信を持っていました。
土壌は納豆菌水と太陽熱消毒で病害対策OK!定植後も不織布で完璧にガードしました。
しかし、今日ネットを開けてみたら、ブロッコリーとキャベツに……目を疑う光景でした。
葉っぱは穴だらけ、茎には丸々太ったアオムシが何匹も隠れていました。


前回の害虫被害は「ヨトウムシとコナガだろう」と判断し、対策しました。
ヨトウムシ・コナガ対策記事はこちら👉【白菜害虫対策】オレンジクイン栽培|種からの成長記録
ですが、今回は主犯がアオムシ(モンシロチョウの幼虫)であるとわかりました。
今回は「なぜネットを突き破られたのか」という疑問を解決し、今度こそ失敗しない防御策を徹底的に調べてみました。
私が失敗した「完璧対策」の落とし穴
ネットと消毒の対策で「これで大丈夫」と安心していたのが、そもそもの失敗の原因でした。
私が失敗から学んだのは、対策には得意分野と苦手分野があるということです。
納豆菌水と太陽熱消毒の役割
- これらは主に、土の中にいる病原菌(うどんこ病など)や線虫の駆除、雑草種子の死滅が目的です。
モンシロチョウは空から飛んできて葉に産卵するため、土の対策では全く防げなかったのです。
私は土の中の対策に力を入れすぎて、「空からの侵入」はネットを張れば大丈夫と安易に考えていました。
それぞれの害虫は活動する時間帯や隠れる場所が違うため、最も効果的な対策も変わってきます。
害虫名 | 主な活動と生態 | 対策の「要」 |
アオムシ (モンシロチョウの幼虫) | 昼間に親蝶が飛来し、葉の表面に産卵します。幼虫は葉の上で活動。 | 物理的な遮断:親蝶の飛来を防ぐためのネット。 |
ヨトウムシ | 昼間は土の中や株元に隠れ、夜間に這い上がって食害します。 | 株元と土の対策:株元へのバリア、土中の駆除。 |
コナガ | 親蛾が非常に小さく、細かい隙間から侵入します。幼虫は葉の裏側や株の中心付近に隠れて食害。 | 極めて細かい物理遮断:目の細かいネットが必須。 |
今回はアオムシ対策に特化して、防御を固めます。
アオムシがネットを突き破る「3つの侵入経路」
防虫ネットをしていたのにアオムシの被害が出たなら、モンシロチョウは次の3つのルートで侵入しています。
経路①:ネットの裾や支柱の「わずかな隙間」(最重要!)
モンシロチョウは非常に小さく、指一本分の隙間があれば簡単に入り込みます。
風でネットの裾が少しめくれたり、支柱の根元に土とネットの間にわずかな隙間ができると、そこから侵入して産卵します。
経路②:土の中に潜んでいた「蛹(さなぎ)」
前の作物の時期にアオムシがいた場合、土の中で蛹になって越冬していることがあります。
それがネットの中で蝶になり、羽化して産卵を始めるのです。太陽熱消毒でも深部の蛹は生き残ることがあります。
経路③:定植時に気づかず「持ち込んだ卵」
購入した苗や自分で育てた苗の葉の裏側に、ごく小さな卵がすでについていることがあります。
この卵に気づかずネット内に持ち込んでしまうと、ネット内で孵化して成長します。
今すぐできる!ブロッコリーとキャベツを守る対策3選
アオムシ被害を劇的に減らすためには、「完璧な物理防御」「忌避対策」「即時駆除」の3段階で対応します。
対策①:物理的対策(完璧な「バリア」を作る)
- ネットの裾は完全に土に埋める: レンガや重しで押さえるだけではダメです。
- ネットや不織布の裾を5cmほど土に埋め込み、モンシロチョウが歩いて侵入するルートも完全に断ちます。
- ネットはピンと張る: ネットが葉に接触していると、ネット越しに産卵されることがあるため、必ず支柱で葉との間に空間を作りましょう。
対策②:忌避対策(無農薬:「ニンニク唐辛子酢」で寄せ付けない)
病害対策(納豆菌水)と土壌改良(太陽熱消毒)の弱点を補うのが、忌避効果のある対策です。
- 自作の忌避剤を散布: 私が前回の記事(【白菜害虫対策】オレンジクイン栽培|種からの成長記録)で紹介した「ニンニク唐辛子酢」は、ニンニクと唐辛子の強い刺激臭と辛味成分が、モンシロチョウの飛来を強力に防ぎます。
- 使用方法: 規定の濃度に薄めたニンニク唐辛子酢を、定植後も葉の裏側を中心に定期的に散布しましょう。
対策③:発見時の対処法(被害拡大を食い止める)
- 即座に捕殺: どんな小さなアオムシでも見つけ次第、すぐに捕殺します。
- 葉の裏を徹底チェック: アオムシがいた株は、葉の裏側を徹底的にチェックしてください。
白い粒状の卵を潰すことが、被害拡大を防ぐ最大のカギです。
まとめ:失敗から学ぶ
私は「ネットと消毒で万全」という「思い込み」で失敗しましたが、そのおかげで「物理防御の重要性」と「対策の使い分け」を学ぶことができました。
アオムシ被害は初心者にとって最大の壁ですが、今回の学びを活かして、美味しいブロッコリーとキャベツを収穫できるよう、これからも知識を増やしていきたいと思っています。
このブログが、今まさにアオムシに悩む方のヒントになれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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